読了してわかったことは、他人のこころはわからない、ということ。しかしそれでも、理解しようと努めることは可能です。どういう姿勢で、どんな態度で臨めばいいのか。臨床に携わる心得が記されています。
「人の心はどこまでわかるか」河合隼雄著
カウンセラーは父性をもってなければ、むずかしいクライアントには対処できません。日本人は相手をやさしく包みこむような母性は自然に発揮できます。
要は本気でやっているかどうかだと思います。親、教師、カウンセラーなどが本気で取り組んでいるかどうかは、子ども、生徒、クライアントたちは機敏に察知します。
自信満々の人は絶対にだめです。人の心に対して自信満々になりうるはずがない。自信満々になったら終わりです。
何をもって中堅や老練と言うか、経験を積むしかないでしょう。その経験を自分のものにしていくことで、臨機応変の力や勘も養われます。