私は心理学部卒ではないのですが、特例措置である「実務経験5年+現任者講習会の受講」ルートで公認心理師試験の受験資格を得られるという事で、4日間に及ぶ講習会に参加してきました。
新宿会場に集まった受講生その数500名超。すごく多くてライブ会場かなという印象でしたが、今年の試験の受験者数が全国で16,949人(ちなみに合格者数7,864人、合格率46.4%)だったことを考えると妥当な規模なんですかね。
運営協会の手際が素晴らしくて、先生方のメリハリある講義も相まって、さすがに疲れたけど有益な時間となりました。
法律の重要性
講義の半分近くが法律関連でした。改めて法律は大事だなと。公認心理師の目的は、国民の心の保持増進に寄与することと定められています。国家資格なので、国の枠組みで活動することになります。日本は法治国家です。国の枠とはすなわち法律を指します。心理の活動領域である医療・福祉・教育・産業・司法の代表的な法律を押さえておかないと、重要視されている多職種連携や地域連携は組めません。それぞれの領域の枠を知らないと、専門家への連携要請すらできないのです。
楽しませる話術
法律に興味のない人間が居眠る事なく聴講できる程に講師の話術が巧みでした。身近な例を挙げ、笑い話のような体験談を絡ませ、事例検討を挟むなど、飽きさせない工夫がありました。見習いたい。私も日常や仕事の場面で、場を和ませたり相手をのせるコミュニケーションを意識しようと考えさせられました。
心理は何ができる人なのか
公認心理師は業務独占資格ではないため、自分達自身も周囲からも「心理はこれができる人」と認められるようになるには、しばらく時間がかかると思います。やれることをひとつずつ積み上げていくこと。例えば基礎心理学の視点から人の言動や現象を説明できる、臨床心理学に基づいた症状の解釈と支援ができる、心理検査がとれる、多職種チームのハブ的役割が担えるなど。実績をつくって信頼関係を築くことで、活動の域を拡げていきます。
この講習会を契機に資格取得を目標とした受験勉強をしていきますが、得る知識は確実に現場で生きてくるものです。人を支援しようとするなかで土台となる知識の強化というイメージで取り組んでいきます。来年は公認心理師試験が6月、臨床心理士試験が秋にあります。両方とも一発合格したいものです(ちゃんと勉強しろってことですね)。