心理相談室の開業を検討してきた。対面式の相談室は場所代などの固定費が大きいため、まずはWEBでのオンラインカウンセリング(以下OLC)がいいかなと考えていた。BASEで枠を販売し、LINEのトーク/無料通話/ビデオ通話で行うスタイル。2019年春から構想しているが、どうにも舵を切らない自分がいる。

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大学院の実習などで面接日が固定できないなど理由はいくつかあった。その中で一番気になっていたのは対象者の属性である。私は高齢者領域の心理屋を志しているのだが、OLCのメインカスタマーは10〜30代になる。初めからパンのために働く感じがして、なんか違うんじゃないかという気がしていた。

OLC自体には魅力を感じている。LINEのテキストチャットは、元来の対面式カウンセリングはリーチできなかった心理困難者へアプローチできる有用なツールだ。(以下、過去コラム参照)

https://note.com/embed/notes/n14ebf58046cd

生活様式や文化が変われば、人のこころの在り方も変わる。心理カウンセリングの形態はこの先どんどん様変わりしていくだろう。OLC特有の技法は、どこか専門の機関に身を置いてきちんと学びたいと思っている。

優先順位の問題だ。地に足すらついていないペーペーが、専門外に手を出すのはちと早い。まずは組織に属して、その庇護の元で、心理屋としてのベーシックな部分の力量を上げる。高齢者領域に足を踏み入れて、この先の飯の種を探る。とにもかくにも資格試験に合格する。2020年の目標はこんな感じだろうか。

今から7年後の50歳の時、年間売り上げ1,000万円を中期目標に置いている。お金がすべてではないが、具体的な数値は行動に結びつけやすく、モチベーションの保持に貢献してくれる。これをやるにはスクールカウンセラーや病院の心理士という既存のポストに留まっているだけでは無理なのだ。いくつか考えている形のひとつに心理相談室の開業がある。今は後回しにするが、そのうち創るぞ、自分の城。

開拓者精神が大切だと思っている。リクルートの「まだ、ここにない、出会い。」というブランドメッセージが好きだ。公認心理師という国家資格が施行され、心理の活躍の場はこれから創られていく。誰が創るのか、俺だろ!って気持ちを持ち続けたい。人生は挑戦の連続だ。


cocoro no cacari|大塚紀廣

1976年千葉県生まれ。大学卒業後、第二新卒で(株)リクルートに入社、国内旅行情報じゃらんを担当した。その後同グループであった(株)ゆこゆこへ籍を移し、人事部で人材採用、社員研修の企画運営、ストレスチェック実行者等を担当した。40歳で退社し、臨床心理学大学院へ進学。修了後は東京大学医学部付属病院老年病科、都内のメンタルクリニック等で心理士業務に就き、現在に至る。専門は高齢者臨床と産業心理。趣味はロードバイク、サッカー、ジェフ千葉、漫画、温泉など。