7月より都内にある特別養護老人ホームで、職員心理相談の仕事が始まりました。私の専門領域である「高齢者×医療福祉」ど真ん中の仕事を受託することができて本当に光栄です。利用者様に最大貢献できるよう精進したいと思います。

今年はこの他に、総合病院の老年病科で認知機能や高次脳機能の検査をとったり、街のメンタルクリニックで各種心理検査や心理カウンセリングを行ってますが、今日は「この先やりたいこと」を自己成就予言の一環として書いてみます。構想段階のもの多数のため、まとまりなく漠然としている件はご勘弁をば。

目次

  1. 地域の高齢者コミュニティの創出
  2. 訪問医療と地域包括ケアシステム
  3. 終末期ケア
  4. メディアワーク
  5. なぜ高齢者をやりたいのか

地域の高齢者コミュニティの創出

ドキュメンタリー番組で特集されていた、福祉大国スウェーデンのとある高齢者コミュニティ。気取らない雰囲気のカフェにお年寄りが集まって、各々の距離感で時間と毛糸を編んでいる。疲れたらお茶を飲み談話する。お互いにケアし、ヒールしている。この場はこころ落ち着く安全基地として機能している。

一番やりたいのはこれ。こんな感じの高齢者コミュニティを創りたいんですよね。

手仕事は…国境を超える! | SOPIVA北欧通信すっかりご無沙汰しています、スウェーデン在住店長ダールマン容子です! 12月の中旬から1月中旬にかけて2回も日本を往復してblog.sopiva-hokuou.com

NPO団体を立ち上げて「認知症カフェ(オレンジカフェ)」の形をとるかもしれませんが、いずれにせよ、地域と仲間感で繋がる場であること、個人の愉しみと社会性が共存していること、ビジネスとして成り立っていることの3点をクリアした高齢者コミュニティを創出します。

訪問医療と地域包括ケアシステム

数年前に観た「NHK プロフェッショナル|訪問診療医 小澤竹俊」の衝撃が今も消えません。昨年は生講演も聴きに行き、先生の信念に益々共感しています。

小澤竹俊(2017年3月6日放送)| これまでの放送 | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀プロフェッショナル仕事の流儀 これまでの放送www.nhk.or.jp

グラフを見て分かる通り、日本の高齢者数は増加の一途を辿ります(総務省)。

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高齢者の福祉は施設から在宅へ、医療は外来から訪問へ、拠点ではなく地域で抱えるスタイルへとシフトしています。こうした動きのなかで重要な存在となる地域包括ケアシステム。ここに心理の専門家として入っていきます。

中山(2019)は、現在の地域包括ケアシステムに関わる主な職種は、医師、訪問歯科医、介護支援専門員、薬剤師、 リハビリ テーション専門職、栄養士、訪問介護員、訪問看護師など、身体的側面にアプローチする専門職であり、今後は心理的側面への対応を検討する必要があると提言しています。具体的には、がん治療・難病患者等の不安への心理的サポート、認知症ケアなどの介護関連分野における高齢者及び家族への心理的ケア、チーム医療における心理的アセスメント、医療・介護従事者のメンタルヘルスのサポートなどです。

今回の特養での職員相談業務が、現場感と地域接点を持つ取っ掛かりになります。地域包括ケアシステムは地域色、利用者のニーズ、組織の規模などにより、様々な形状で運営されています。心理が機能できそうなところを探して、可能性を見出したい。小澤先生のように道無き道を切り開いていく所存です。

終末期ケア

人生の統合段階にある高齢者への心理的関わりを考えたとき、そのひとつは終末期ケアになるでしょう。「終わりではなく繋がれていく」を信条にした心理支援ができると信じています。

高校生の頃から私の根底にあり続けるテーマは「死生観」。修士論文でも扱いましたし、大学院の授業で一番印象に残ったのもこれでした。今後、例えばがん専門病院の心理職として働く姿などを夢見ています。

https://note.com/embed/notes/n1b63a038dec7

https://note.com/embed/notes/n86c0a24c5c9f

メディアワーク

良い意味で情報発信の敷居が低い世の中になりました(その分、気にしなきゃいけないことも沢山増えましたけど)。

コミュニティ心理学では予防の概念を、一次(精神的不健康の原因を減少させる=病気にならないようにする)、二次(早期発見・早期治療)、三次(再発の予防)で考えます。これまで一次予防の啓蒙活動は、講演会や企業研修、書籍などに限られていましたが、現代ではWEBメディアがその広がりを可能にしています。

動画や音声による発信はやっていきたいですね。それ用につくってもいいし、講演会や勉強会で登壇した映像を編集するでもいい。エンタメ性を入れたりして、より多くの方の目に触れるモノをつくりたいなと。

文章でいうと、このnoteは継続したい。あと、私が以前勤めていた「ゆこゆこ」と仕事がしたい。全国100万世帯のアクティブシニアへ届く「温泉情報誌ゆこゆこ」 に、コラム連載なんか出来たら最高!「温泉旅行×QOL×心理学」みたいなテーマでね。編集長、ひとつご検討ください笑。

なぜ高齢者をやりたいのか

私が高齢者領域をやりたい理由は4つあります。

①中年期の自分がいずれ経験することになる世代の方々への興味
②ビジネスとしての可能性
③新たな価値の創出
④幸福論

特に幸福論ですが、死ぬときに幸せな人生だったと思えるかどうかは、その瞬間が幸せであることが必要なのでは…と思うんです。幸福な老年期を過ごすための環境を提供することが、個人のQOL向上と社会貢献になると信じています。

高齢者を専門としながらも今まで培ってきた産業領域もやりたいし、手法でいえば従来の対面だけでなくSNSやオンラインも取り入れたい。使えるものは余すところなく使って温故知新を謙虚に実践すること。時代の波に乗り、時代の波をつくる意識を持って活動していきます。

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cocoro no cacari|大塚紀廣

1976年千葉県生まれ。大学卒業後、第二新卒で(株)リクルートに入社、国内旅行情報じゃらんを担当した。その後同グループであった(株)ゆこゆこへ籍を移し、人事部で人材採用、社員研修の企画運営、ストレスチェック実行者等を担当した。40歳で退社し、臨床心理学大学院へ進学。修了後は東京大学医学部付属病院老年病科、都内のメンタルクリニック等で心理士業務に就き、現在に至る。専門は高齢者臨床と産業心理。趣味はロードバイク、サッカー、ジェフ千葉、漫画、温泉など。