デイケアあるある。えげつなく卓球が上手いメンバーさんがいる。ぬり絵の奥深さよ。茶道のお茶菓子は美味しい。UNOの万能性に気がつく。

精神科デイケアとは、精神科で行われる日帰りリハビリテーションのことです。精神的な疾患で社会活動に困難を感じている人が決まった時間に通い、文化活動や運動など様々な活動を行います。活動の目的は精神疾患の再発防止や入院予防などです。利用者同士の交流や活動もあるため、対人関係の練習やこころの安定にもつながります。就学や就職に向けた支援を行うところも多く、社会復帰への足掛かりとしての役割も担っています。(LITALICO仕事ナビより引用)

精神科デイケアとは?目的や効果、受けられるプログラムについて解説します。 | LITALICO仕事ナビ精神科デイケアは、精神疾患の再発防止や社会復帰などを目的とするリハビリテーションです。精神科デイケアにはどんなプログラムがsnabi.jp

実際にデイケアの現場に入って、心理面接ともリワーク・プログラムとも違う独特な「枠組み」に戸惑いました。事前に東畑先生の「居るツラ」を読んでいなかったら、もっと混乱していただろうなと思います。

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独特な枠組みとはすなわち、スタッフとメンバーさんとの距離感です。デイケアでは精神病を患う、または患っていたメンバーさんに対して、心理面接ほど積極的に介入していきません。おせっかい過ぎず、無関心すぎずという感じでしょうか。関係性は上下ではなく、とはいっても友達でもメンバー同士とも違うわけで、集団内で心理士としてどう立ち振る舞うべきかを考えさせられました。

デイケアの目標は、個人の社会復帰の援助です。メンバーさんは集団で過ごすことで、対人関係や課題解決などに関わることになります。長い時間みんなで一緒に過ごしていると、集団内力動がはたらくんですね。問題勃発したり、人間関係のいざこざが起こったり、秩序が生まれたり。これは社会そのものなのだなと実感しました。ここで身につける認知思考や対応力は、生きてく上での武器になります。心理士はメンバーさん個人の力量を上げるサポーターに徹します。しゃしゃり出るのか出ないのかは状況によって臨機応変にします。この判断が特に難しかったですね。


cocoro no cacari|大塚紀廣

1976年千葉県生まれ。大学卒業後、第二新卒で(株)リクルートに入社、国内旅行情報じゃらんを担当した。その後同グループであった(株)ゆこゆこへ籍を移し、人事部で人材採用、社員研修の企画運営、ストレスチェック実行者等を担当した。40歳で退社し、臨床心理学大学院へ進学。修了後は東京大学医学部付属病院老年病科、都内のメンタルクリニック等で心理士業務に就き、現在に至る。専門は高齢者臨床と産業心理。趣味はロードバイク、サッカー、ジェフ千葉、漫画、温泉など。