セロリ嫌いなうちの息子氏は中学2年生。夏休みの宿題が計画通りに進みません。高校生の娘氏は親が言わなくても自らやるタイプなので、育ってきた環境が同じきょうだいでも性格というやつは個人差あるなと実感します。彼に勉強癖をつけるために何かよい心理学的手法はないか探してみました。
効果の法則
「効果の法則」とは、試行錯誤による学習の際に、快状態をもたらす効果のある行動は生起しやすくなるというものです。米国の心理学者ソーンダイクが提唱しました。(コトバンク)
最初は外発的動機付けでいいので、やる気を誘発させる刺激を与えて努力してもらう。結果が出たらやたらと褒めてやる。褒められれば嬉しいわけで、また褒められたいがために自ら頑張るようになる、という論法です。
親としてはやっているつもりなんですけどね、上手くいかないんですよ笑。彼はやればできる子が証明されたから、そこに満足して努力し続けないんですよね。勉強量が減って成績が落ちた時に「君はやればできる人、やらねばできない人だよ」と言って、現実を突きつけています。鞭は振るうタイミングと力加減に気をつけましょう。
学習性無力感
「学習性無力感」とは、努力を重ねても望む結果が得られない経験・状況が続いた結果、何をしても無意味だと思うようになり、不快な状態を脱する努力を行わなくなることをいいます。米国の心理学者マーティン=セリグマンが1967年に発表した心理学理論です。(コトバンク)
勉強においては、解けない問題を連続して与え続けてはよくないです。学習性無力感を生じさせてはいけません。わからないものが出続けてきたらやる気なくなりますよね。しかし簡単に解ける問題ばかりでも学力は向上しないので、大人のさじ加減が必要になってきます。子どもの性格、達成欲求の高低によって分量を変えると効果が期待できます。(どう変えると効果的かは以下の過去コラムでご確認ください)
https://note.com/embed/notes/n16b538349972
結局、子どもの勉強癖というのは、親がほったらかしていてはつきません。「勉強しろよ」と言ってるだけでもつきません。子どもの性格傾向を知り、子供が経験する成功と失敗を使いながら、適切な関わりを根気強く行うことが必要なのです。何事も一朝一夕には成し遂げられないと。うむ、やれるだけ頑張ってみましょう。
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今日は学校の勉強にフォーカスしましたが、ちなみに心理学でいう「学習」とは、勉強に限らずもう少し広い概念、つまり芸術的なスキル、運動能力、料理や掃除などの日常的な行動から、社会的・対人的なスキルや問題の解決策までに至ります。学習とは何かを経験することによって、その後の行動が半永続的に変化することを意味します。遺伝子によって元々プログラムされている行動もありますが、様々な経験を繰り返すことによって、人は様々なものを身につけます。(参考:心理検査出版 三京房)
子どもへの教育を通じて、親も学習していく姿勢を持ちたいものです。