共通の知り合いが理事をされているオレンジカフェに見学参加させてもらいました。そこでは認知症の人やその家族が地域で孤立しないように、認知症に関する情報の共有、相談、仲間づくりが展開されていました。いい取り組みですね。
認知症カフェとは、認知症の当事者やその家族、知人、医療やケアの専門職、そして認知症について気になる人などが気軽に集まり、和やかな雰囲気のもとで交流を楽しむ場所です。2012年の厚労省・新オレンジプラン(認知症施策推進総合戦略)で取り上げられたことから、オレンジカフェと呼ばれるようになったといわれます。2017年時点で全国に5,863ヶ所が開設されています。
厚労省によると、2012年の日本の65歳以上における認知症有病者数は462万人(有病率15%)、MCI(軽度認知症)の方は400万人(13%)と推計されています。高齢者の3〜4人にひとりが認知症もしくはMCIの状態であるということです。高度医療や食生活による長寿化、人口の超高齢化などにより、この人数や割合は今後ますます増えていきます。
認知症に関する最近のトピックは、なんといっても「アデュカヌマブ」でしょう。日本でも認可が下りれば、アルツハイマー型認知症の進行に本源的な変化をもたらす可能性を持つ、初めての治療薬になります。最初は高額医療になっちゃうと思いますが、それでも大きな一歩です。
祖父や親、もしくは自分自身(若年性認知症)にも、そう遠くない将来で認知症との直面が必ず起こります。もはや他人事ではありません。上記のような疫学や最新情報を知れる場所や機会が、もっともっと身近になるといいなと思いました。
参加後に考えたことは、オレンジカフェは月イチ開催でイベント色が強いなと。例えば独居の高齢者が普段使いできる、日常生活の延長上にある集いの場があるといいんだけどな。いつかは自分が主体になって運営してみたいと、想いが強くなったのでした。