「12番」初めてもらった背番号、嬉しかったな。小学4年の私の小さな背中には2桁の番号が大きすぎて、鏡越しに見て恥ずかしくなったことを覚えています。なので中学からは好んで1桁の番号をつけるようになりました。ポジションが左ウイングだった中学、トップ下だった高校、大学サークルは共に「9番」、社会人リーグでは憧れのジダンに倣い「5番」、現在は空番だった「7番」を背負っています。
さて、私のサッカー背番号の遍歴はここまでとして、今日は「数字」にまつわる臨床心理学をいくつか紹介しようと思います。
目次
- 短期記憶の量 7±2チャンク
- 睡眠の90分周期
- 666恐怖症
- 刑法第39条
短期記憶の量 7±2チャンク
ヒトの短期記憶の量は「7±2チャンク」といわれています。チャンクとは”まとまり”という意味です。一般的にヒトは5〜9のかたまりを頭に留めることが可能です。電話番号は10桁か11桁ですよね。これを瞬時に覚えるとき、(090)(1234)(5678)の3チャンクとして捉えたり、090を捨ててその後に続く8桁に集中しているのです。
睡眠の90分周期
ヒトの睡眠時の脳波は、眠りの浅いレム睡眠と、眠りの深いノンレム睡眠があり、だいたい90分周期で切り替わることが知られています。夢を見る睡眠はレム睡眠ですね。成長ホルモンが分泌されるのはノンレム睡眠時みたいです。90分の倍数の睡眠時間だと目覚めがスッキリするといわれます。睡眠はメンタルヘルスのバロメーターであり下支えとなる部分なので、高質な睡眠をとるためにやれる努力は極力やったほうがいいと思っています。
666恐怖症
666恐怖症とは、ヨハネの黙示録13章18節に出てくる詩に由来する恐怖症である。この詩の中で666という数字は、サタンや反キリストにつながる獣の数字とされている。(Wikipedia)
日本だと「4」は「死」と同じ音だから不吉な番号として扱われることがありますよね。「4」を見た瞬間に悪いイメージに襲われ、通常の行動が取れなくなる人がいます。回避行動を取り続けると強迫性障害になります。投薬療法と並行して、認知療法や行動療法(エクスポージャー)を行うことで回復できます。
占いなども似ているなと思います。ラッキーは信じて、アンラッキーは信じない。そういう都合のいい思考を持ちたいですね。番号なんて所詮記号です。
刑法第39条
刑法第39条は、心神喪失者及び心神耗弱者の責任能力に関する規定です。2003年に成立、2005年に施行されました。映画などでも話題になった法例です。
1.心神喪失者の行為は、罰しない。
2.心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。
臨床心理士の活動領域のひとつに司法があります。社会的処遇を決定する際の心理的側面に関するテストや調査、矯正に向けての心理面接などを行います。具体的な活動場所は、家庭裁判所/少年鑑別所/刑務所/拘置所/少年院/保護観察所/児童自立支援施設/警察関係等のさまざまな専門的相談施設となります。
司法領域ではロールシャッハテストの実施が比較的多いような印象があります。この検査、実施も解釈も、検査者の力量がモロに問われるんですよ。医療の現場で数回行った経験がありますが、やっぱり難しかった。ロールシャッハテストだけは他の心理士さんにお任せしようと、密かに心に決めています。