モチベーション高く仕事に取り組めていますか?
仕事に対する価値観は人それぞれなので、必ずしもモチベーション高く取り組むのが正解というわけではないのですが、私は低いよりは高いほうがいいと思っています。低いと心身健康を害するリスクも出てきますし、高い方が自分をご機嫌な状態でキープしやすいですから。
なぜ仕事のモチベーションをテーマに据えたかというと、来週に新入社員さんのメンタルヘルス研修が控えていることと、直近の心理カウンセリングで仕事への意欲が停滞してるお話を数人からお聞きしたからです。
新入社員の仕事へのモチベーションはみなさん高いはずです。特にこの4月は期待と不安による高揚感と緊張感の中で日々を過ごされることでしょう。ぜひ、1日の終わりにその日の振り返りをして、昨日よりも前進している自分を確認してください。やった分だけ伸びていく自身を実感してください。比較対象は同期や先輩よりも、昨日の自分に設定するといいでしょう。
数年働いてくると、仕事モチベーションの停滞を感じる時期がほぼ確実にやってきます。新しく覚える知識や技法は少なくなり、毎日がルーチンワークになっているような感覚を覚えます。端的に言えば、刺激が少なく、退屈だなと。そんな時に仕事のモチベーションを復活させそれを維持するには、目標設定と、意味づけ力、が大事になってくると思います。
目標設定
目標設定においては、いくつかの大切なポイントがあります。これを押さえるか否かで、モチベーションへの効果が雲泥の差ほどに出てきます。
1. 具体的で明確な目標にする
目標設定の基本ルールとして、SMARTの原則を知っておきましょう。
- Specific(具体的)
- Measurable(測定可能)
- Achievable(達成可能)
- Relevant(関連性がある)
- Time-bound(期限がある)
例えば「もっと頑張る」ではなく、「今月中に営業成績を10%アップさせる」というような具体性を持たせることです。
2. 達成感を感じられる丁度いい難易度
目標が難しすぎると挫折し、簡単すぎると退屈になります。ちょっと頑張れば達成できそうレベルがベストです。心理学者ヴィゴツキーが唱える発達の最近接領域(現在自分一人でやることは難しいが、他人との協同の中であれば(誰かのサポートがあれば)できることの領域)に近い感じでしょうか。少しストレッチの効いた設定が理想的です。
3. 長期目標と短期目標
長期目標と短期目標の両方を掲げます。
長期目標を定めることで、自分の成長やキャリアの方向性を意識できます。一方でそれだけだと、学習性無力感(努力が報われない状況が続くと、達成意欲や積極性が失われ、生産性が低下する)の発動懸念が高まります。短期目標も定めましょう。日々の達成感がモチベーションを支えてくれます。
長短の設定をすることで、今やっている仕事が何の為か、何に繋がっているのかを、意味づけしやすくなります。
4. 目標の“理由”を明確にしておく
「なぜ(WHY)この目標を達成したいのか?」を自分の中で整理するとブレにくくなります。例えば「家族との時間を増やすために効率よく仕事を終えたい」などですね。
5. 進捗を見える化する
達成に向けて進んでいる実感があると、モチベーションは維持しやすくなります。タスク管理アプリや進捗表、チェックリスト など、見える形で管理するのがおすすめです。
6. 定期的な振り返りと、柔軟な見直し
目標を立てたままにせず、定期的にチェックして調整を施しましょう。
環境の変化や目標の達成状況などにより、自分の志向性や趣向性は変わっていくものです。変わっていいのです、むしろ変わらない方が不自然と言っても過言ではありません。
目標達成の進捗が悪く、上手くいっていない時などは、目標が今の自分に合っていない可能性も検討してみます。柔軟に調整していきましょう。
意味づけ力
面白い仕事の正体
仕事がつまらないからモチベーションが上がらないは、私は半分間違いだと思っています。仕事の大半はつまらないものです。そうした仕事を面白がろうとする人と、そうじゃない人がいるという違いなのです。
この理論は、私の会社員時代に、人事部で新卒採用を担当していた際にお世話になった採用コンサルの先生にお聞きしたものです。学生イベントで、仕事のモチベーションについて有名(らしい)な逸話を披露していただき、私は今でもこれをよく覚えているんです。
レンガを積む仕事をしている人が3人いました。皆同じ仕事をしているのに、顔の表情が三者三様です。「あなたは何をしているのですか?」と聞いたところ、覇気のないAさん「レンガを積んでます」、普通顔のBさん「建物をつくっています」、イキイキ顔のCさん「完成したら礼拝者が後を絶えず、多くの人を幸福にする大聖堂を建てています」
この世の中に面白い仕事なんで数%しかなくて、大半は地味で一見するとつまらない仕事だらけです。自分が担当している仕事に、どのような価値を付与できるか、意義や目的をどう意味付けるかで、モチベーションはガラリと変わります。面白い仕事があるのではなく、それを面白がれる人間とそうではない人間がいるという話なのです。さて、あなたはどちら側の人間になりますか?』
何のためにこの仕事があるのか、なぜ私はこれをやるのか、これをすることで私に何の利得があるのか。そうした目標設定や意味づけ力が備わってくると、一見つまらなそうな仕事にも金脈が見えてくるのです。
山登り型、川下り型
最後にもうひとつ、仕事の目標って、みなさん「山登り型」しかないと思い込んでます。「川下り型」があるんですよ。キャリアの積み方の文脈で用いられる話なのですが、目標設定の仕方においても参考になると思います。
例えば今は長期目標が見えない時でも、とりあえず短期目標はつくってみてはどうでしょう。「これをこなしていけば力はついてくる、今はこの方法で力をつける時期なのでこれをやる」も立派な目標設定です。
【20代〜30代向け】キャリアの考え方「川下り型・山登り型」を解説!|転職アカデミア【20代〜30代向け】キャリアの考え方「川下り型・山登り型」を解説! | 転職アカデミア[chat face=”businessman_nayami-1-e1572708244899.png” name=”おtenshoku-academia.com
まとめ
目標とか意味づけって何でもいいと思うんです。人は原因があったほうが納得できるし、理由があったほうが頑張れるんです。自分が元気をキープするためのいわば自己暗示みたいなものでもあります。どうせやるならご機嫌に軽やかな気分でやりたいじゃないですか。どんな目標を置いたらそうなれるか、改めて少し考えてみませんか。
仕事の目標について、こちらの情報サイトが参考になります。
