会社員時代に、端的に的確にホウレンソウするコツを学びました。5W1Hの骨子、相手が知りたいであろう情報から伝える、事実と感情と推察を分ける、時系列をずらさない、問題が起こる前から定期的に進捗を上げる、など。上手な先輩の言動を観察して真似したっけ。
読後感想は、心理臨床における人のアセスメントもこれに似ている部分がある、ということ。経験は無駄じゃないなと。飛び級させてもらった気分になりました。本に書かれていたフォーマットでアセスメントする癖をつけていきます。
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対人支援におけるアセスメントとは、ひとつひとつの情報を自分なりに解釈し、それらを組み立て、生じている問題の成り立ちを構成し、支援課題を抽出すること。あるいは、その人がどんな人で、どんな支援を必要としているかを明らかにすること。
生物ー心理ー社会モデルを活用する。生物は、気質、発達、障害、疾患。心理は、不安、葛藤、希望、自己感、認知、内省性、感情統制、防衛機制など。社会は、対人関係の特徴や適応である。
言っている事と示した反応に注目する。また、無意識(身体化、失錯行為、抵抗、防衛など)に目を向ける。「しないこと」は「すること」と同じくらい重要な意味があるかもしれない。
5分でレポートする時は、これまでの支援経過や細かな情報は省いていい。アセスメントの根拠になる情報を1つか2つ加えると、レポートの説得力が高まる。
フォーマットを使用する際には、左から右までの整合性を意識すること。
障害名や診断名だけを書かないこと。どのような症状や課題があり、なぜそんなようなことが起きているかをアセスメントし、だからこのような支援が必要だ、とする。
情報は三人称で、アセスメントは一人称で書く事。「私はこの問題/この人をこう捉えている」とはっきり言う。そうしないと討論や助言がされにくくなる。
1回や2回の面接くらいで何もかもわからなくていい。我々は占い師じゃないんだから、それも当然でしょう。ただし、その時点で自分が考えたことや想定したことは書けるはず。
自分の見立てにそぐわない助言や意見をいただくことはある。いちいち傷つかないこと。よりよくケースを理解するための手がかりと考えましょう。給料をもらってやっているプロとして気概と誇りを持って臨みます。
どのように対応していいかわからない、今後の対応を助言してほしいなどと思う時は、十中八九、アセスメントが弱い時です。アセスメントを固め直しましょう。そういう局面の何割かは、その疑問を、ご本人やご家族に率直に訊ねてみると解決したりします。
ケースカンファでのファシリテーション。取り付く島のないケースレポートの際は、思い切って最低限度に切り替えて、生活状況や支援ニーズをエリア別に確認するを目的に置き換えるなどの方向転換もあり。
質問があり回答したら、質問者や場にリターンする。「今の答えをお聴きになっていかがですか?ご質問の答えからどんなことが考えられますか?」
左から右に流していくことを意識しましょう。
