2025年を振り返って真っ先に浮かんだのは、お金の心配を毎日しなくてよくなったという実感だ。仕事の契約を増やすことができたのが大きい。昨年の私は常にどこか頭の片隅で「税金の支払い大丈夫か」「来月はどうなるだろう」と考えていた気がする。今年はそれが明らかに違った。

改めて思う。マズローの欲求階層理論は正しい。

画像
@2025 cocoro no cacari

生活や命が脅かされている状態では、やりがいや自己実現になど思考が届かない。下層欲求が安定して初めて高次に向かう。2024年にグラグラした土台は、再びそれなりの安定性を取り戻した。

■ ■ ■

仕事の仕方という面では、高校3年生になった息子氏の存在が、これまで以上に私の意思決定の中心にあった。

大学受験という人生のビッグチャレンジに向かう彼を見ながら、「今、自分にできるサポートは何だろう」「この時期に、どんな働き方が一番いいのだろう」と考え続けた一年だった。

派手なことをするよりも、安定していること。挑戦よりも、持続できること。今年の仕事ぶりは、そうした判断の積み重ねだったと思う。私自身がどっしり穏やかに居ることで、彼の揺らぎを受け止めたいと考えていた。

息子氏には合格という形で努力が報われてほしい。

■ ■ ■

心理士としては、臨床心理士資格の更新年だったため、特に上期は学会や研修などに積極的に参加した。スキーマ療法の理解と実践に力を注いだ。心理検査業務を通じて、TPOに合わせた対応と自分の得手不得手について再認識した。実りは多かったように思う。たくさんの方の世話になったので、感謝の気持ちを忘れず、これからも自分ができる恩返しをしていく。

■ ■ ■

2026年は個人事業主として3年目に入る。「なんとか回っている」から「意図して作っていく」フェーズへ移行する準備年にするつもりだ。

4年目に飛躍するために「経済的な安定性をもう一段階上げる」「高齢者領域の活動を再開する」この2点を明確なテーマに掲げる。不安を原動力に走るのではなく、安定を土台に次の挑戦を選べる状態をつくる。

種は蒔いてからすぐに芽が出るわけではない。でも、蒔いていなければ何も始まらない。2025年は土台を固め、2026年は安定を整え、2027年で開花させる。そんな時間軸を思い描いている。

また一年、もう一年、積み重ねていく。


cocoro no cacari|大塚紀廣

1976年千葉県生まれ。大学卒業後、第二新卒で(株)リクルートに入社、国内旅行情報じゃらんを担当した。その後同グループであった(株)ゆこゆこへ籍を移し、人事部で人材採用、社員研修の企画運営、ストレスチェック実行者等を担当した。40歳で退社し、臨床心理学大学院へ進学。修了後は東京大学医学部付属病院老年病科、都内のメンタルクリニック等で心理士業務に就き、現在に至る。専門は高齢者臨床と産業心理。趣味はロードバイク、サッカー、ジェフ千葉、漫画、温泉など。