嫌なストレスを受け続けると、こころや身体に不調が現れます。それを防いだり緩和したりする対応策を、ストレスコーピングと呼びます。端的にいえば、「ストレス発散法」や「こころの整え方」です。
できればゼロストレスの世界で生きていきたいですよね。私もそうです。でも、これだけ情報に溢れ個人タスクが急増した現代社会に、ユートピアはもはや存在しません。なので、ストレスは存在してしまう前提に立ち、ストレスを完全になくすことよりも、「どう付き合い、どう受け流すか」という対処法を身につけたほうが賢明なのです。
みなさんは、どんな方法でストレスに対処していますか?
ジョギングをする/釣りをする/カラオケで思いきり歌う/ふて寝する/仲間と会食する/読書や散歩をする/サウナやエステで整える/激辛料理で発散する/瞑想する/「相手が悪い」と考えて切り替える/「自分が未熟だから次は頑張ろう」と受け止める/信頼できる人に相談する…
いいですね。どれも立派なストレスコーピングです。
ストレスコーピングに「悪いコーピング」はありません。ストレスに効かなければコーピングとして残っていないはずなので、自分にとってストレスが軽減される方法であれば、それがあたなのコーピングです。
要注意なコーピング
ただし、一部には注意が必要なものもあります。たとえば「飲酒」は一時的な緩和にはなりますが、肝機能への負担や依存リスクの観点から、好ましくないコーピングとされています。やけ酒の常習化には注意が必要です。もちろん、適度なお酒を楽しむ程度なら問題ないでしょう。

ストレスコーピング4つの型
さて、ストレスコーピングには多様な形があります。添付の図にあるように、2つの軸で整理すると分かりやすくなります。
【横軸】感情に焦点を当てるか、問題に焦点を当てるか
【縦軸】積極的に関わるか、消極的に関わるか
これを組み合わせると、4つの型に分けられます。

ワークのすすめ
少し時間があれば、次のワークをぜひやってみてください。
①まずは、ご自身が日頃行っているストレス対処法を書き出してください。大小は問いません。20個くらい挙げてもらいます。
②次に、それらを4つの型に振り分けてもらいます。多く配置された象限は「得意ゾーン」、少ないところは「手薄なゾーン」です。
得意ゾーンは、これまで通り継続しましょう。手薄なゾーンは、少しずつ補強します。コーピング例を参考に、「これならできそう」と思えるものを試してみて、手応えがあれば新たな手札として加えていく、という感じです。
バランスよく数多く揃える理由
なぜバランスよく数多くストレスコーピングを揃えるといいかと言いますと、ストレスは一種類ではないからです。ひとつの方法だけで対応できない場面が出てくるからです。
たとえば、親子関係(親がストレス)のようなケースでは、「問題優先・積極型」のコーピングは効きにくいことがあります。過去の言動について親に訴え、仮にその場で謝ってもらえたとしても、自分の中のわだかまりが完全に消えるかというと、正直なところ懐疑的ですよね。そのような場合には、別タイプのコーピング(感情優先型や距離を取る方法)を試してみるのです。ストレスを完全に消すことができなくても、ストレスが存在し続ける中でも症状が和らぎ、ベターなコンディションを保てるのであれば、それは十分に意味のある対処法です。
ストレスコーピングを意識して、ストレスに強いこころをつくっていきましょう。