体を動かすこと自体は好きなのですが、マラソン・ランニング・ジョギングの類は嫌いなんです。たぶん、小中高のサッカー部で、たくさん走らされて苦しかった記憶がこびりついてるのでしょう。大人になってからのジョギングは、体力勝負のサッカーで自分らしいプレーをするための基礎強化という意味合いでした。

シニア草サッカーを2023年4月に引退して以来、一度もジョギングしてません。やっぱ俺はジョギング嫌いなんだなと確信しています笑。その代わり、毎週ロードバイクを漕いでます。程よい有酸素運動で、運動習慣の継続にはもってこい。朝の人気ないサイクリングコースは気分爽快です。

ジョギングでもロードバイクでも、なんとなく仕事のことを考えながら運動している時に、驚くほど思考が整理される時がありませんか?前日まであんなに混沌としていたテーマなのに、固く絡まっていたはずの紐がスルリと解けるが如く。

調べてみたら、科学的に証明されているようです。「エクササイズ効果」と言われるものです。運動が脳の機能に及ぼすポジティブな影響については、多くの研究と結果が報告されています。

①有酸素運動と認知機能の向上
 有酸素運動(ジョギングやサイクリング等)が記憶力や実行機能(計画、問題解決、注意の持続など)を改善することが示されています。有酸素運動が脳の海馬(記憶に関与する部分)のサイズを増加させるという研究結果もあります 。

②神経成長因子の増加
 運動によってBDNF(脳由来神経栄養因子)のレベルが増加し、これが神経の健康、成長、およびシナプスの形成を促進することが示されています。結果として認知機能の向上につながります 。

③ストレス軽減と気分の改善
 運動がストレスホルモン(コルチゾール)のレベルを低下させ、気分を改善する効果があることが研究で示されています。これにより、ストレス下でもより効果的に考えたり集中したりすることが可能になります 。

④注意と集中力の向上
 運動後の短時間に集中力や注意力が向上することが確認されています。これには、血流が増加し、脳の機能が一時的に向上することが関与しています 。

Chat-GPT

座っていると働かない脳の分野が身体運動で活性し、それが記憶や思考に通常にはない影響をもたらすのですね。運動できる人は頭がいいという都市伝説みたいな理論も、あながち間違いではないように思えてきました。

先日、ロードバイク中に、建物に気を取られて脇見運転していたら、地上から突出していた支柱にぶつかり、左脛を深く裂傷してしまいました。誰にも加害せず自分の被害だけで済んだのは不幸中の幸いでしたが、痛かったです、血も出たし。

考えながらの有酸素運動は、周囲に危険のない状況でやりましょうね。自戒を込めて。


cocoro no cacari|大塚紀廣

1976年千葉県生まれ。大学卒業後、第二新卒で(株)リクルートに入社、国内旅行情報じゃらんを担当した。その後同グループであった(株)ゆこゆこへ籍を移し、人事部で人材採用、社員研修の企画運営、ストレスチェック実行者等を担当した。40歳で退社し、臨床心理学大学院へ進学。修了後は東京大学医学部付属病院老年病科、都内のメンタルクリニック等で心理士業務に就き、現在に至る。専門は高齢者臨床と産業心理。趣味はロードバイク、サッカー、ジェフ千葉、漫画、温泉など。