内科医の先生のお話「日々の生活で注意する身体の症状」を拝聴してきました。普段は精神科医との仕事が多いので、お聞きする全てがとても新鮮に映りました。

例えば、痰の色について。黄色い痰は、ウイルスや細菌感染などが疑われるとのこと。慢性気管支炎や気管支拡張症などでは普段からこのような痰が出ることが多いですが、量が増加したり、もっと濃い痰が出たときは注意が必要です。細菌感染している場合は、緑黄色の濃い痰が出てきたりします。痰に赤が混じるのは多くの場合、血です。血痰は、風邪などの急性の呼吸器感染症が原因のことが多いですが、肺がんや肺結核などの重大な病気が原因となることもあります。鮮赤なのか暗赤なのかで、どの部位からの出血なのかが予測できるとのこと。面白いです。

脈について。血圧計がなくても、自分で自分の脈をとって、15秒間の回数×4が1分あたりの脈拍になるわけです。正常は60〜100回程度で、人によって幅があります。目から鱗だったのが、不整脈は自分で気づくことが出来るということで、触測しているときにリズムに不規則が出るんですって。日頃から自分で脈拍とる癖をつけといたほうがいいですね。

身体症状が出たとして、どの水準で病院へ行くべきかもお話くださいました。以下の状態であれば、夜間でも救急車を呼んで、すぐに受診しましょう。「意識がない。息が止まっている。脈が触れない。」「ろれつが回らない。口角が下がっている。片方の手足が動かない。左胸をひどく痛がる。」

以下のような状態であれば、緊急までいかないものの、可能な限り朝一番の受診を。「ぐったりして元気がない。水分が飲めない。水分は飲めても、3日以上食べられない。」

本を読めば情報は得られますが、地域住民から信頼されている医師が言うと我が事として言葉が入ってきます。ハロー効果です。ひとつのよい特徴により他の特徴もよい方向に捉えるという、ヒトの認知バイアスです。内容もさることながら、誰が言うかも大事ですね。




cocoro no cacari|大塚紀廣

1976年千葉県生まれ。大学卒業後、第二新卒で(株)リクルートに入社、国内旅行情報じゃらんを担当した。その後同グループであった(株)ゆこゆこへ籍を移し、人事部で人材採用、社員研修の企画運営、ストレスチェック実行者等を担当した。40歳で退社し、臨床心理学大学院へ進学。修了後は東京大学医学部付属病院老年病科、都内のメンタルクリニック等で心理士業務に就き、現在に至る。専門は高齢者臨床と産業心理。趣味はロードバイク、サッカー、ジェフ千葉、漫画、温泉など。

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